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老人問題について
1988年に浴風会病院に勤務して以来、老年精神医学が私の本職(少なくとも常勤の場)となりました。
実際は、日本に老人専門の総合病院は現在でも3つしかありません。浴風会病院、東京都老人医療センター、東京都多摩老人医療センターです。つまり、東京にしかないのです。
しかし、高齢者専門の治療病院に勤めていると、高齢者がいかに心と体がリンクしているか、あるいは高齢者の治療のあるべき姿(血圧や血糖値をあまり低くしてはいけない、薬の使いすぎは体に悪いなど)を身にしみて実感します。にもかかわらず、高齢者にあるべき医療をできる老年専門医、総合的に診断治療のできる医師、あるいは高齢者向けの精神科医があまりに少ないのです。
私自身、精神科の立場から、高齢者の医療のあり方を論じた『老人を殺すな!』が各界からの注目を浴び、高齢者の医療を論じる側の人間となりましたが、そのほか、高齢者の心の問題を扱うにつけ、介護する家族の心のケアなど関心領域が広がっています。
いっぽうで、元気な高齢者に対する健康のあり方、特に心の健康法、あるいは、多少僭越ですが、生き方などについて考える機会も増え、その手の提言も続けていきたいと考えています。99年にちくま新書から出した『わがまま老後のすすめ』はその第一弾といえる作品です。
高齢者の問題を語るのに私が適任であるかはまだわかりませんが、それを専門にする人が少ない以上がんばり続ける所存です。もちろん、高齢者の問題に関心をもつ後輩医師がいれば、どんな協力も惜しむつもりはありません。
関連サイト:
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http://www.yugakusha.net/
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