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東大の65歳定年を許すな (2000/4/2)

東京大学内部の諮問委員会で、教授の定年を現行の60歳から65歳に引き上げる方針が打ち出されたという。 何を考えているのかと唖然とした。 日本から、ノーベル賞がでないのも、ノーベル賞以外の独創的な研究が、日本の大学からろくに出ないのも、私のみるところ、受験教育がわるいわけではない。むしろ、大学を卒業し、大学に残ってからの研究システムが悪いからだろう。現に日本のノーベル賞学者たちはことごとく受験の勝者である、東大か京大の卒業生であるのに、理系のノーベル賞学者のほとんどはアメリカの大学で研究したことについてノーベル賞をとっている。彼らとて、日本の大学にずっと残っていればノーベル賞がとれたかどうかは怪しい。ただ、教育を論じる権威と言われる人たちはほとんどが大学教授なので、自らの保身のために、受験教育のせいにして、自分たちの身分があやしくなるような大学教育改革を訴えるようなことをしないだけだ。 というのは、日本では、教授がよほどの人格者でお金がとってこれる人でない限り、教授になるまで、自由に研究ができないからだ。ところが、アメリカではできがよければ、20代でも教授になれるのに、日本では50前後にならないと教授になれない。大学の総定員法というのがあって、誰かがやめないとできる人でも教授になれない。ところが、定年になるまで大抵の教授がやめない(そういうヘッドハンティングがないほど、日本の大学教授は引き抜いてもらえないことの裏返しなのだが)。その定年を60から65にあげようというのだからお笑いもいいところだ。 文部省がどんどんカリキュラムを減らし、できる人間をどんどん減らす中で、頭脳流出は国家にとっても一大事だ。ところが、日本の優秀な若手学者に対して、アメリカの大学は教授のポストと高給を用意すると言える。日本の大学は定年を引き上げて、いつまでも教授になれませんよと言おうとする。自分たちが65まで給料がほしいために、より頭脳流出が進むとすれば、売国奴と言われても仕方ないだろう。 頭脳流出や大学卒後教育の建てなおしのために、即刻、大学教授の任期制を導入すべきだ。できる人であれば、80歳で教授でもよいし、できの悪い人間は30で教授になっても、35でやめるべきなのだ。今の日本の学問の世界は、二軍にいい選手がいっぱいいるのに、野球評論家が1軍を独占して、100キロくらいのボールをスピードボールと言われているようなものだ。大リーグと試合をして勝てるわけはないし、二軍の選手も腐らせてしまう。本来、大学教授など野球の選手のように毎年契約更改があってもいいくらいだろう。 大体、よその大学が定年が65歳くらいなのが、東大が60を守ってこられたのは、東大の教授が60でやめても、よその大学から教授で来てくれと引く手あまたであったからだろう。それをやめて、65歳に延ばしたいというのは、それだけよその大学も東大のじじい教授が使い物にならないと思っていることの裏返しである。現に教育学研究科の苅谷剛彦教授のように、業績も執筆も抜群の能力を発揮するような人は、今回の65歳定年案に反対している。こんなものに賛成するのは名前だけ東大教授で、中身がないから、60を過ぎてその肩書きを失うのが怖い連中なのだろう。よその大学からも教授で来てくれと相手にされないようなロートルが教授を続ける東大で学ぶ学生や、研究者はいい面の皮だ。 65歳まで東大教授にしがみつきたい名ばかり東大教授たちめ、悔しかったら反論してみろ。この売国奴めが!
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