|
勝負に出ました(2001/8/15)
本来、こういう話は年頭所感のようなもので書くべき話なのだろうが、8月からの私は正直なところ、「勝負」に出ている。
先月末に、東京書籍から『「頭のいい人」のしくみ』、ビジネス社から『マネジメント心理学』という本を出したが、今月はさらにPHP研究所から『子どもが育つ勉強法』、講談社から『40歳から何をどう勉強するか』(Kハード)、大月隆寛氏との対論本『完全無敵の老人学』、『老人を殺すな!』の文庫全面改訂版『間違いだらけの老人医療と介護』、祥伝社から『頭をよく
するちょっとした習慣』と立て続けに出す。
9月にも、ダイヤモンド社から『なぜあの人はあんなに無責任なのか』を初めとして5,6冊、10月にも同じくらい出す予定だ。
対談本もちょっとユニークな人を相手にするので楽しみにしてほしい。
なんでこんなに取りつかれたように書くのか(もちろん、口述のものも混じっているのだが、自分で書く本も残している。そうしないと筆力が落ちると信じているからだ)と問われれば、もちろん自分のいろいろな可能性を追及したいということもあるが、とにかくあたらしく立ち上げた事業である「ヒデキ・ワダ・インスティテュート」を軌道に乗せたいからである。
この会社は、以前にもWEBエッセイで書いたように、私の提唱するpビジネスを具現化するために作った会社であるし、私がもっとも得意とする分野である、大人の能力開発をシステマティックにかつ、具体的なグループ体験など
を通じて身につけられるようにというカリキュラムも用意しているのだが、現時点では、まだビジネスとしてはまったく成り立っていない。
内容のレベルの高さ(前にも触れたが、私は日本人として初めて自己心理学の年鑑に論文を載せているし、本年の国際自己心理学カンファレンスでも Facultyに選ばれている)にせよ、おそらくその実用性にせよ、相当自信をもっているのだが、私の知名度ゆえか、それとも日本の企業風土がまだ心理学を縁遠い存在と考えているためか、本当にまじめに取引をしようというところが現れない。だいたい有名なベンチャーも当初は似たような目にあっているようだし、運良くそれほどお金に困っているわけでもないので、クライアントにならないほうがバカだというくらいのつもりで気長に待つつもりだが、うちがきちんとビジネスになったおりには、当初相手をしなかったバカ企業(バカ担当者)には、目にモノをいわせてやるくらいに思っている。
こんなことを言っているからいつまでたっても商売にならないという親切なアドバイスが聞こえてきそうだが、私としては、このビジネスには相当な夢をかけている。というのは、本来心の時代になるべきなのに、心理学をやっている人間が大学にでも残らない限り食べられないからだ。
たとえば、臨床心理士は大学院を出て難しい試験に合格しないとなれないというのに、その後の就職はろくにない。スクールカウンセラーもほとんどのケースで非常勤でそれも悲しいほどの薄給だと聞く。結果的に、多くの人が大学に残ることを希望するために、心理学の裾野がさっぱり広がらない。ただ、
医者と同じで資格をもっているだけで、実地の経験を踏んでいないと、企業が雇うにしても、教養レベルの差にすぎなくなるので、それほど使いではないだろう。
私の現在の夢は、そういう多少なりと経験をつみ、かといって大学より実地や実社会への応用を求め、かつせっかく心理学を一生懸命学んできたのだから、それで食べていきたいという人が食べられる場を作ったり、企業や実社会と、心理学をやっている人間(大学に残っている人間も含む)をつなぐ掛け橋のようなものを作りたいのだ。私のオフィスが面白い心理学をやる人間たちの梁山泊
になるのが夢なのだ。
そういう点では、この不景気でそうもいかないのだが、未来にかけてスポンサーになってくれる会社が現れないかと夢想もしている。私はほかに取り柄がないが、義理堅いほうなので、うまくいった場合には相当な恩返しができると思っているのだが。
ちょっと弱気になっている。人間というのは立場や感情によってものの見方が変わると自分で言っている人間でもこんなものだということなのだろう。で、待っていても仕方がないので、出せるだけ本を出してチャンスを広げよう
と考えたのだ。
9月以降のラインアップをみても、心理学的なマーケッティング術やマネー ジメント、ビジネスリーダー用の心理学などかなり大胆な企画が目白押しである。どれか1冊くらい売れてくれると、はるかにビジネスも軌道に乗りやすいだろう。人間、一生に一度くらいこういう勝負の時期があると信じている。
私もこうやって相当無理して、相当忙しい思いをして自分にかけている。もちろんビジネスを軌道に乗せたいというスケベ心もあるのだが、結果的には、相当勉強になったし、確かに本を書きつづけるというアウトプットトレーニング
のおかげで、かなり賢くなっている気がする。
不景気の時期ではあるが、それに流されず、このメルマガの読者の方々も、自分を信じて、自分にかけて「和田式勉強法」を役に立てるような行動に移してもらえれば幸いである。
とにかくお互いがんばりましょう。
※本文中のワダ・ヒデキ・インスティチュートのホームページはこちら
→http://www.hidekiwada.com/hwi/
|